穢れなきカルマの象徴【アマラ・ヨーガ】
今回はひさびさのヨーガ紹介シリーズ。
仕事における成功の象徴、アマラヨーガについて解説してみたいと思います。
Amala Yoga
【定義】
無傷の吉星が10室に在住する
【意味】
物質的な快楽、長い名声、慈善的、王から丁重に扱われる(古典より)
「無傷の」という点が最大のポイント。
「Amala」とは「汚れのない(Stainless)」という意味だそうです。
成立条件は非常にシンプルですが、この条件を満たすホロスコープは意外に少ない。
スマホゲーのガチャで例えれば、レアリティ「S」ぐらいの価値はあるでしょうね。
排出率5%ぐらいというか・・・。まあ、体感としてはそんな感じでしょうか。
では、実際のホロスコープを見てみましょう!
アマラ・ヨーガの実例
こちらは先日鑑定させていただいたYさんのホロスコープ(掲載許可をいただいております)。
10室には木星が在住し、凶星の影響を一切受けていません。完璧なアマラヨーガです。
さらに言うなら、10室を支配する土星は金星とコンジャクトし、こちらも凶星の傷がまったくありません。
つまり、10室には吉星の影響しかない。
こういう場合、10室のテーマは最大限に活性化されます。
本人いわく「リーダーやオーガナイザーを任されることが多い」とのことですが、これにはおそらく木星の影響が大きく関わっています。そう、木星は「グル(導師)」の惑星でしたね。
同じ木星のアマラヨーガということで僕が思い出すのはラオ先生です。
10室にはやはり無傷の木星が在住していますが、驚くべきはラオ先生の木星は最高星位にあり、さらにガジャケーサリ・ヨーガを形成していることです。
まさに、究極のアマラヨーガ。
言うまでもありませんが、ラオ先生は現代にインド占星術を復興させた最大の導師。
ラオ先生のホロスコープには他にもさまざまな「吉祥」が見出せますが、それについてはまた別の機会にご紹介します。
さて、完全無欠に見えるアマラヨーガですが、僕はどうしてもその「影」の部分はないのかと考えてしまいます。光あるところに必ず影はある。
強いていえば、アマラヨーガは自らの妥協を許せないために、世間の風当たりが強くなる傾向はあるのかもしれません。
いわゆる「アンチ」というやつですね。
ラオ先生はインド占星術を貶めたり、その価値を損なおうとする勢力と闘ってきたし(裁判まで行った)、Yさんは成功していながら、世間の声や評価にずっとストレスを抱えていたそうです。
しかし、たとえ世間からの非難にさらされても、そのカルマは決して「穢れない」。
アマラヨーガは、そのための強い意志と高潔さをあらわしているのかもしれません。
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