清水俊介先生のリアルセミナー、そしてDevotionということ
先日、おそらく約2年ぶりとなる清水俊介先生のリアルセミナーが開催されました。
以前から清水先生のセミナーや、インドから講師を招いてのセミナーは開催されていましたが、僕の知る限りでは最大規模の参加人数で、非常に熱気がありました。
セミナー自体は以前に行われたリアルセミナーとほぼ同じ・・・のはずでしたが、新しく披露された知見やテクニック、ポイントなどが豊富に盛り込まれ、ほとんど違う内容と言ってもよいものでした。
清水先生は「自分が前に言ったことはすぐ忘れる」と言っていましたが、それが幸いしたのかもしれません(笑)
今回、北海道から東京までお越しいただいた清水先生をはじめ、会場の手配や当日運営に関わってくださったスタッフの方々、また参加者のみなさまにあらためて御礼を申し上げます。
セミナーに備えて・・・
さて、実は今回の参加者の中で個人的にとても印象に残るお話をされていた参加者の方がいました。その方は僕もワーククラスで教えていた「ゼロからはじめるインド占星術」20期生の方で、会場ではじめて直接顔を合わせた方です(すぐに顔とお名前一致しなくてすみませんでした)。
その方はなんとこのセミナーに備えて一か月前から仕事を減らし、ホテルの日帰りプランを利用して日々猛特訓してきたということでした。
ジェイミニ占星術の本を手計算(!)しながら間違いないように読み進め、さらに僕が行ったワーククラスの動画35回分を初回から総復習・・・。しかも止めたり巻き戻したりしながら見たそうで、おそらく膨大な時間がかかったはずです。
実際会ってみると小柄でかわいらしい女子なのですが、どこにこんな情熱を秘めていたのかとしばし呆気にとられました。
驚くと同時に、僕が思い出していたのは「Devotion」という言葉です。
「Devotion」と「Sacrifice」
"HIDDEN DRUMMERS of IRAN"(Youtube)
ちょっと前ですが、僕はある楽器のドキュメンタリー映画※を見ていました。
それはイラン音楽における打楽器の演奏者の歴史と現状について撮影した映画なのですが、その中である演奏者の方がこのように言っていました。
Tonbak is an insrument that a lot of practice like all other instruments.
It also a lot of love and devotion.
Tonbakというのは楽器の名前です。
つまり、演奏者には長きにわたる練習、多くの愛、そして多くの「献身」が必要なのだ、という話です。
以来僕は、この献身、「Devotion」という言葉の響きがとても好きになりました。
そして、これはインド占星術においても同じではないだろうかと。
そう思っていたら、後日清水先生のブログの中で同じようなことを言っているのを発見しました。
インドに渡り、BVBでラオ先生の言葉を一言一句ノートに書き留めてきた6年間は、「Sacrifice(犠牲)」の時期だった、と。
そう考えれば、先ほどの彼女はまさにDevotion、あるいはSacrificeの体験をしたのだと言えるでしょう。
誰にも見られず、何も語らず、ただ黙々と「身を捧げる」ための時間。
ただひとつ頼りとするのは胸に抱いたささやかな灯(ともしび)のみ。
しかし、そういった時期を経てしか熟成しないものがあるのだと思いますし、僕も個人的に最も信用するのはそういった人です。
思い返せば、僕もこうしておおっぴらに鑑定したり、発信したりするまでには(このサイトの開設は2018年)ちょうど6年の歳月を費やしました。
今はペルシャ音楽のグループを作って演奏活動をしていますが、ある楽器が人前で演奏できるようになるまでには10年(!)はかかったと思います。
30代をまるまる潰したわけだから、もう少し要領よくやれなかったのかなと思わなくはないですが、今思えば貴重な時間でしたね。
あの時期を経て、僕は「できない時間にも意味がある」と思うようになりました。
・・・話がセミナーからずいぶん飛んでしまいましたが、他の同期や後輩たちと話すことで、あらためてそんなことを考えたりしました。
清水先生は2025年の世界危機(ラオ先生によって予言されている)を鑑みて、「次回は難しいかも」とおっしゃっていますが、個人的には次回の開催を今から楽しみにしています。
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