【遠隔鑑定】ホロスコープに刻まれた、兄弟姉妹のカルマ
解説記事も久々になってしまいましたが、今回は少し前の遠隔鑑定から「兄弟(姉妹)運」の見方について取り上げてみたいと思います。
鑑定の依頼主は福岡在住のYさん。以前僕の師匠の清水俊介先生にも見てもらったことがあるようで、久しぶりにほかの占星術師の意見も聞いてみたいということで申し込みがありました。
色々と興味深い点のある鑑定でしたが、特に僕がよく出ているなと思ったのはYさんのお姉さんについてです。
お姉さんについては、事前に以下の情報を伝えてもらっていました。
・美人だが、独身であること
・以前、音楽の専門学校の講師をやっていたこと
以上の点を踏まえつつ、これらのことがYさんのホロスコープに出ているか見てみましょう(Yさんには掲載の旨、ご承諾いただいています)。果たして、本人のホロスコープには兄弟の性質がどれくらい出るものなのだろうか?
分割図「ドレッカナ」で読み解く兄弟(姉妹)運
左側がYさんの出生図(D1)です。兄弟姉妹といえばまず3室を見ます。
3室には芸術の惑星である金星が在住していますが、土星と火星で深く傷ついています。
金星はアート、ファッション、グルメ、エンタメ分野などへの適性をあらわしますが、土星と火星のダブル凶星は、兄弟姉妹というテーマに関して何かしら問題が存在することを暗示しています。
そして、右側が兄弟(姉妹)運を見るときに使うドレッカナという分割図です。
お姉さんをあらわす11室には芸術の金星が在住。しかし、結婚をあらわす7室には凶星のラーフが在住し、土星がアスペクト。
さらに、7室を支配する月はやはり土星と火星によって傷ついています。
ドレッカナを見ると、どうやらその問題とは7室、すなわち結婚や人間関係に関することであることがわかります。
で、実はYさんからはお姉さんの生年月日と時刻を教えてもらっていました。
そして作成したお姉さんご本人のホロスコープが以下の通り。
「妹さん」となっていますが「お姉さん」の間違い
・趣味の3室に芸術の金星が在住
・7室に凶星のケートゥが在住し、さらに土星と火星のアスペクト
・結婚運をあらわすナヴァーンシャ(右側)でも、7室に火星が在住して土星のアスペクト
正直、Yさんのホロスコープに出ていることがそのまま本人のホロスコープに出ていて驚きました。
これでもか!というほど、7室を火星と土星が傷付けるというパターンが繰り返されていることがわかります。
変えられるカルマ、変えられないカルマ
インド占星術が「カルマ」の思想を土台にしていることは何度か述べたと思います。
しかし、正確に言うならそのカルマにも数種類、ドゥリダ・カルマ(変えられないカルマ)、アドゥリダ・カルマ(ある程度変えられるカルマ)、ドゥリダ・アドゥリダ・カルマ(その中間)があり、その「強度」に応じてグラデーションがあるとされています。
しかし、Yさんのお姉さんの結婚運の傷ように、何度もホロスコープ上で繰り返されるカルマは、まさにその人自身に深く刻まれた傷跡。ドゥリダ・カルマ(変えられないカルマ)に当たるものなのかもしれません。
Yさんのお姉さんはせっかく舞い込んだ縁談も断り、現在は教職を退いて帰郷し、通信販売で収入を得ているということです。
ということで、今回は分割図とホロスコープを照らし合わせて兄弟(姉妹)運の見方の一部を紹介しました。
ポイントは、何度も繰り返し出てくるパターンに注目するということ。
ホロスコープに刻まれた「運命共同体」、兄弟姉妹の運命。
ぜひ、注意して読み解いてみてください。
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