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【インド占星術クイズ】アインシュタインのダシャー~解答編~




前回の記事「【インド占星術クイズ】アインシュタインのダシャー編」の続き、今回は解答・解説編です。


さて、挑戦された方いかがだったでしょうか。

エピソードの順番は常識でわかってしまう部分もあるのですが、あくまでインド占星術のハウスと惑星の象意、そしてPACを使ってちゃんと説明できるかがカギとなります。


問題はアインシュタインの金星期、それぞれのアンタル・ダシャーにあてはまる出来事を答えよ、というものでした。


以下、正答と簡単な解説を記しておきます。

解答・解説



Ve - Ma ( ④ スイスの特許庁に就職。余った時間で物理学の問題に取り組む。)


1902年、友人のマルセル・グロスマンの父親の口利きで、ベルンのスイス特許庁に3級技術専門職(審査官)として就職。ここで好きな物理学の問題に取り組む自由ができ、特許申請書類の中のさまざまな発明理論や数式を知る機会を得る。


→火星は8室に在住し、高揚している。8室は「研究」のハウス。

また、火星は「研究」の象意を持つラーフとコンジャクトしている。




Ve - Ra ( ① 女学生ミレヴァ・マリッチと結婚。)


1903年、チューリヒ連邦工科大学で出会って交際していたミレヴァ・マリッチと正式に結婚。アーレ川の近くにあるアパートで暮らしはじめる。


→金星ーラーフ期、あるいはラーフー金星期は無条件で結婚をもたらす可能性のあるダシャーとして知られている。




Ve - Ju ( ③ 有名なE=MC²の等式を学会に発表。また、「生涯最良の名案」である等価原理を考案。)


1907年、有名な式E=mc²を発表。この年には「箱の中の観測者は、自らにかかる力が慣性力なのか重力なのか区別ができない」という、のちの一般相対論の基礎となるアイディア(等価原理)を考案。アインシュタインはこれを「生涯最良の名案」と述べた。


→木星は10室(仕事・名誉)を支配し、9室(幸運)を支配する土星と星座交換が起きている。

これは9室と10室のコンビネーションであり、「ダルマ・カルマ・アディパティ・ラージャヨーガ」と呼ばれる最強のラージャヨーガ(出世のコンビネーション)を形成している。

また、言わずもがな木星は最大の吉星である。




Ve - Sa ( ② 7年務めた特許庁に辞表を提出。大学の助教授に。)


1909年、特許局に辞表を提出。チューリッヒ大学の助教授となる。この年には彼の生涯で初となる名誉博士号がジュネーヴ大学より授与された。翌1910年にはプラハ大学の教授に就任。


→土星は8室(変化・中断)を支配し、10室(仕事・名誉)に在住。一般的な転職のコンビネーション。




Ve - Me ( ⑤ ベルリンに移住。)


1913年、プロイセン科学アカデミーの会員となり、ベルリンに移住。


→水星は4室(住居)を支配し、4室にアスペクト。また、3室(移動)を支配する太陽とコンジャクトしている。

ちなみに、マハーダシャーの金星から見ても水星は3-4のコンビネーションを形成する。



以上、解答・解説編でした。

ここに挙げた出来事は一例に過ぎず、飛躍的に研究が進んだ「奇跡の年」は1905年、ベルリン移住の数か月後にはアインシュタインの不倫騒動が起こるなど、他にもさまざまな出来事があります。

ご自分でこうしたイベントの説明に挑戦してみても面白いでしょうね。


実際の鑑定では複数のテクニックやダシャーを同時に使うため(コンポジット・メソッド)、このようにヴィムショッタリ・ダシャーだけで分析するのは逆に難しいです。

しかし初心のうちはPACをしっかり身につけるためにも、後付け説明で構わないのでヴィムショッタリ・ダシャーで色々なイベントの分析に挑戦してみるのがオススメです。


クイズ企画、好評でしたらまたやりますね。



「ラオ式インド占星術」の中核をなす分析法。P(position), A(aspect), C(conjuction)の略。

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