「境界のナクシャトラ」に注目!~ナクシャトラと支配星を覚えよう②~
"Magi, Three intelligence from the Orient"
先日の「【初心者向け】ナクシャトラと支配星を覚えよう!」という記事では、初心の方向けにナクシャトラとその支配星の覚え方について解説しました。
今回はその続きです。
前回のおさらいになりますが、
・ナクシャトラは9×3=27の3サイクル
・支配星の順番がそのままヴィムショッタリ・ダシャーの順番になる
ということがさしあたり重要なポイントでしたね。
今回はもう一点、覚えるのに役立つであろう手がかりを提示してみたいと思います。
下の図で色枠で囲まれたナクシャトラに注目してください。
クリティカー、ムリガシラー、プナルヴァスです。
この3つのナクシャトラに共通している要素が何かわかるでしょうか。
答えを先に言ってしまうと、それはふたつの星座をまたぐナクシャトラであるということです。
クリティカーは牡羊座と牡牛座。ムリガシラーは牡牛座と双子座。 そしてプナルヴァスは双子座と蟹座の境界を、それぞれまたいでいることがわかります。
ナクシャトラの幅は13°20'なので、黄道十二宮の中で見た場合、定期的にふたつの星座の境界線上に位置するナクシャトラが出てくるというわけです。
では、次にそれぞれの支配星に注目してみてください。
太陽・火星・木星。
これは第1サイクルのナクシャトラ表ですが、第2、第3サイクルも見てみましょう。
当然ではありますが、第1サイクルとまったく同様になります。
つまり、星座をまたぐナクシャトラの支配星は必ず太陽・火星・木星になるということです。
さて、この太陽・火星・木星ですが、興味深い共通点があることに気付かれたでしょうか?
前回の記事「神々の惑星、魔族の惑星」を参照してください。
そう、太陽・火星・木星はいずれもデーヴァ(神族)の惑星でした。
つまり、ふたつの星座の境界を治めるのは神族のナクシャトラである、と覚えるとわかりやすいかもしれませんね。
あともう一点、これは蛇足かもしれませんが、太陽・火星・木星は身分の高さや統治に関わる惑星であるという点も共通しています。
人間の身分に置き換えれば、太陽は王族。火星は司令官。木星は長老や僧侶をあらわします。
太陽はその威厳やリーダーシップによって。火星は戦略や武力によって。木星は深い洞察や知恵によって、人々の間の分断や衝突に関わり、均していくような性質があります。
もちろん、太陽や火星などは一歩誤れば争いを助長するようなケースもあるとは思いますが・・・。
ちなみに、この太陽・火星・木星は現代においては会社経営やコンサルの分野に深く関わる惑星でもあります。
星座と星座のBorderに位置する太陽・火星・木星のナクシャトラは、その生まれ持った性質を見込まれて境界線上に配置されているのかもしれませんね。
少なくとも、そのように色々空想することで、覚えるための手がかりにはなりそうです。
ご参考までに!
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