【対面鑑定】蛇の領域「サルパ・ドレッカナ」は何をもたらすのか?
昨日は、会社員を辞めてタロット占い師として活動されている方の鑑定でした。こうした、いわば「同業者」の方の鑑定は何度かあるのですが、今回も興味深いお話を色々聞かせてもらえて面白かったです。「占い師あるある」みたいな。
というわけで、今回も許可をいただいてご本人のホロスコープを掲載させていただきます。
人はどういう時期に「占い」の道に進むのか?
Tさんは現在は占い師ですが、もとはIT系の企業で働いていたとのこと。
8室に在住するケートゥが透視能力や直感力をもたらすことは以前の記事で書きましたが(「【ケートゥ】の象意」参照)、Tさんの場合は5室に定座※の水星と火星が入っていて、ロジカルな思考力の高さもうかがえます。もともとはエンジニア関連の仕事もこなしていたそうなので、納得ですね。
また、2室に在住して8室にアスペクトする月は水の星座である魚座に位置しており、なおかつサルパ・ドレッカナと呼ばれる領域に位置しています。ここが重要なポイントです。
蛇の領域「サルパ・ドレッカナ」
サルパ・ドレッカナとは、水の星座の一部である
・蟹座 10〜20° 20〜30°
・蠍座 0〜10° 10〜20°
・魚座 20〜30° (10〜20°)
の領域のこと。ここに在住する惑星はサルパ・ドレッカナの影響を受けます。
サルパとは「蛇」。つまり、惑星が蛇のエネルギー、いわゆるクンダリーニの影響下にあることを示します。
サルパ・ドレッカナに関しては僕もまだ研究中ですが、その惑星を傷つける一方、人によっては霊的体験や神秘的能力をもたらすというのが一般的な解釈のようです。
しかし、少なくとも霊的な側面に関して言えば、サルパ・ドレッカナにあるTさんの月は直観力を高めるため、タロット占いの学習を進めるには適した時期になるはずです。
Tさんの月期は5年前の2013年9月から始まり、現在に至っています。
Tさんに聞くと、タロットを習い始めたのはおよそ5年前とのことで、ダシャーとばっちり符号しました。
もちろん月が8室のケートゥにアスペクトしているということも重要なのですが、霊能・スピリチュアルの面からは、サルパ・ドレッカナも見逃せない要素となりそうです。
マハトマ・ガンジーのサルパ・ドレッカナ
最後に、もうひとつサルパ・ドレッカナの一例を見てみます。
インド独立指導者、マハトマ・ガンジーさんのホロスコープです。
どの惑星がサルパ・ドレッカナに当たるかわかりますか?
そう、蟹座の28°にある月ですね。では、ガンジーの月期はどんな時期だったのでしょうか?
ヴィムショッタリ・ダシャーの月期は1904年4月〜1914年4月。ガンジーが34歳から44歳の頃にあたります。
1893年にイギリス領南アフリカ連邦(現在の南アフリカ共和国)で弁護士として開業したガンジーは、現地でおこなわれる人種差別政策に憤慨し、インド系移民の法的権利の擁護を求めて活動していました。
白人政府への抗議活動によって初めて投獄されたのが、月期が始まった直後の1905年。続く1913年にも逮捕されています。これは、サルパ・ドレッカナのもたらす「傷」の側面かもしれませんね。
しかし釈放後、ガンジーは人種・宗教の垣根を超えたアーシュラム共同農園を創設。そこで禁欲、断食、清貧、純潔の信念を実行し、精神面を養いました。
そしてガンジーは、月期が終わり火星期が始まった直後の1915年にインドに帰国しました。のちに展開される「非暴力・不服従」の運動が象徴的なガンジーの生涯ですが、まさにその前の月期は、独立のために闘う精神を涵養するかのような、彼の人生でもっともスピリチュアルな時期であったのかもしれませんね。
マハトマ・ガンジーの月に関してはまだまだ言いたいことがありますが、長くなったので今日はこのへんで。
霊的資質と苦難をもたらすサルパ・ドレッカナ。
ぜひご自分のホロスコープでチェックしてみてください!
※ 自分の支配する星座に在住すること。惑星の力が高まり、ポジティブな面が強調される。