「強いホロスコープ」の条件
インド占星術学習者(初級)向けの記事です。
何をもって「強い」とするのか?
「強い」ことは無条件に良いことなのだろうか?
疑問は尽きませんが、ここではひとまずざっくりと、「強いホロスコープ」の条件を簡潔に整理したいと思います。
「強い」ための条件はさしあたって次のふたつ。
①惑星が強い。
②惑星の配置が良い。
①は、たとえば木星が高揚の星座にあったり、火星が定座に位置していたりと、個々の惑星の強さの問題ですが、これについてはまた後日。
②については、ひとまずわかりやすい指標があります。
それは、
・吉星(月、水星、金星、木星)がケンドラハウス(1,4,7,10)にある。
・凶星(太陽、火星、土星、ラーフ、ケートゥ)がウパチャヤハウス(3.6.11)にある。
ということ。
例として、大女優マリリン・モンローのホロスコープを参照してみましょう(出生時刻が検証されたホロスコープを使用しています)。
ラグナ(アセンダント)は蟹座。ハウスはラグナの星座を起点に、時計回りにカウントしていきます。
ケンドラハウスの7室に月、10室に金星。
ウパチャヤハウスの6室にケートゥ、11室に太陽。
上に挙げた「強いホロスコープ」の条件をひとまず満たしていることがわかります。
1950年代の代表的なセックスシンボルとなった伝説の女優、マリリン・モンロー。絶頂期にはわずか10年間で2億ドルを稼ぎ出したと伝えられています。
しかし最後は、36歳という若さにして自宅で謎の死をとげました。
ですから、「強い」からそのまま「良い」「幸福」であるのかは、一考の余地はあります。
しかし少なくとも、自らの才能を生かす運に恵まれ、人生を前向きに切り開いていく活力に満ちた人であったとはいえるでしょう。
今回はマリリン・モンローのホロスコープを使用して解説しましたが、インド占星術の大家K.N.Raoは「検証では最低でも25以上のホロスコープを用いなさい」と解説しています。また、出生時刻やライフイベントの曖昧な有名人よりも、身近な人のホロスコープを収集するのが上達の近道だといえるでしょう。
ぜひ、どんどんホロスコープを見てみてください。