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【初心者向け】ナクシャトラと支配星を覚えよう!



最近ブログで紹介することも多いナクシャトラ。

ブログの中ではナクシャトラの伝統的な象意も紹介していますが、しかしながら

「あなたのナクシャトラはアシュビニーだから癒し系の仕事に向いている」

などといった、いわゆる「ナクシャトラ占い」を推奨するものではありません


僕の中ではナクシャトラとは、惑星、ハウス、12星座のようにホロスコープを構成する重要な要素のひとつであるという認識です。


ということは、インド占星術を学ぶ者なら、いずれは覚えなくてはいけない要素だということですね。



たとえば、上のアル・パチーノさんのホロスコープで月は「ジェーシュタ」というナクシャトラに在住しています。

それぞれのナクシャトラには支配する惑星があり、ジェーシュタは水星が支配しています。

よって、アル・パチーノの月は水星のナクシャトラにある。

このくらいのことは、ホロスコープを見てパッと言えるようになりたいわけです。



ナクシャトラの全体像


すでに何度も述べていますが、ナクシャトラは黄道360°を27分割した幅のことです。

12星座ならぬ「27星座」のようなものだと考えるといいでしょう。


12星座の場合、ひとつの星座の幅は360°÷12=30°になりますが、ナクシャトラの場合は

360°を27分割するので、ひとつのナクシャトラの幅は

360°÷27=13°20’になります。

これは重要な数字なので覚えておいてください。


次に、黄道360°におけるナクシャトラの配置を見てみましょう。



(「Jyotish-ONE開発ブログ」より)



インド占星術アプリ「Jyotish-ONE」開発者の石丸さんの開発ブログから拝借させていただきました(ありがとうございます)。

ご覧のように、ホロスコープの中で13°20'ごとに分割されてナクシャトラが配置されています。

ケートゥのアシュビニーから始まり、最後は水星のレヴァーティーで終わる。

これが27ナクシャトラの全体像です。


さて、今年のプライベートレッスンを始めた頃、熱心な生徒さんから

「ナクシャトラを全て覚えたいのですが・・・」

と言われ、それに対して僕は

「27個いっぺんに覚える必要はないです。まずは9個覚えてください」

という旨の返答をしました。


なぜ9個なのか?

27ナクシャトラとは、実は同じことを3回繰り返しているだけ。つまり3つのサイクルから成り立っているからです。



ナクシャトラの3つのサイクル


ここで、27ナクシャトラを3つのサイクルに分けて示してみます。

赤字で囲った支配星の順番に注目してください。



第1サイクル(牡羊座~蟹座)



第2サイクル(獅子座~蠍座)



第3サイクル(射手座~魚座)


支配星の順番を上から見ていくと、

Ke→Ve→Su→Mo→Ma→Ra→Ju→Sa→Me

の順番で推移していくのがわかりますが、これを3回繰り返したのが27ナクシャトラだというのがおわかりいただけると思います。


実は、この支配星の順番は非常に重要です。なぜなら、これがそのままヴィムショッタリ・ダシャーの惑星の順番になるからです。



これはある人物のヴィムショッタリ・ダシャーですが、上記の支配星の順番がそのまま適用されていることがわかります(どの惑星からスタートするかは人それぞれ)。

こういう部分にナクシャトラが深く関わっているわけですね。


というわけで、まずはナクシャトラの3サイクルを意識すること。

次に、支配星の順番をしっかり頭に入れること。

ナクシャトラの名前を覚えるのは後でも構いません。まず覚えるべきは支配星です。

差し当たり、このあたりからトライしてみるといいでしょう。


最初の牡羊座から蟹座のサイクルさえ覚えてしまえばこちらのもの。あとは同じことを他のサイクルでも繰り返すだけです。



ホロスコープを支える重要な屋台骨のひとつであるナクシャトラ。一度しっかりと向き合って覚えてみることをオススメします。

良きインド占星術ライフを!

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